残業代請求バブル到来!
まずは次のデータをご覧ください。
未払い残業代を支払った企業 | 1312社 |
支払総額 |
145億9957万円 (前年比約22億8千万円増) |
うち1千万円以上支払った企業 | 117社 |
うち1千万円以上支払った企業の支払額 | 約83億円 |
未払い残業代の支払いを受けた労働者 | 約11万7千人 |
22年度 |
21年度 |
20年度 |
19年度 |
|
賃金不払い | 31,852 | 34,597 | 32,240 | 29,504 |
解雇 | 6,945 | 8,869 | 7,776 | 6,876 |
その他 | 5,939 | 4,982 | 4,416 | 3,874 |
計 | 44,736 | 48,448 | 44,432 | 40,254 |
平成23年度労基法違反内訳(静岡)
労働時間関係 |
23.1% |
時間外労働などに対する割増賃金関係 | 17.6% |
雇入れ時などの労働条件の明示 | 12.6% |
就業規則関係 | 11.7% |
23年度 |
22年度 |
21年度 |
20年度 |
|
危険防止措置 |
20 |
12 |
11 |
14 |
賃金不払い | 14 | 4 | 9 | 6 |
労災隠し | 6 | 2 | 5 | 6 |
労働時間 | 2 | 0 | 0 | 2 |
その他 | 2 | 2 | 2 | 2 |
計 | 44 | 20 | 27 | 30 |
どうでしょうか。ここ近年、急激に未払い残業代請求が増えていることがデータ上でも明らかです。まさに残業代請求バブルが到来したのです。
多くの経営者は「うちは大丈夫だよ」と思っているが、実はその多くが請求される可能性がある!
「残業代請求?うちは大丈夫だよ!」多くの経営者はそう言います。
しかし私は知っています、そんな経営者・会社が最も危ないことを。
なぜならば、そのような経営者ほどリスクマネジメントに対する意識が乏しく、当然予防策など講じていなく、請求されるリスクがいくつもあるからです。
ではもう少し具体的に説明しましょう。
下表のうち1つでも該当すれば、請求される可能性があるということです。
・日々の労働時間を把握していない。 ・タイムカードにより時間管理しているが、その通りに払っていない。 ・移動時間や準備にかかる時間、手待ち時間は労働時間としていない。 ・月の残業時間の上限を決めている。 ・その月において、一定の残業時間以上でないと残業代を払っていない。 ・残業代の計算は、1日ごと15分単位や30分単位で行っている。 ・残業代の対象となる賃金は基本給だけである。 ・歩合給やインセンティブは残業代の対象としていない。 ・どの時間帯に残業をさせても、2割5分増の残業手当を払っている。 ・残業時間の算定方法をよく分かっていない。 ・時間単価の算定方法をよく分かっていない。 ・固定残業代のみ払っている(超過分は払っていない)。 ・管理職には残業代を払っていない。 ・営業にはみなし労働時間制を適用している。 ・1年や1ヵ月の変形労働時間制を導入している。 ・フレックスタイム制を導入しているが残業代を払っていない。 ・年俸制を導入しているが残業代を払っていない。 ・休日出勤させても振替や代休を取らせていない(休日手当も払ってない)。 ・36協定を締結、届出していない。 ・自発的に残業しても、残業命令していなければ残業代を払わない。 ・残業代を払わないことに社員の同意をとっているため払っていない。 ・普段から「残業代は出ない」と言い張っている。 |
社員が未払い残業を請求するタイミングは、やはり退職後が1番多いのですが、円満退職でもなければ、通常、社員は会社に対して何かしら不平不満を抱いて退職するものです。解雇であればなおさらです。
そのときこそ「取れるものは取ってやろう!」という気持ちになるのです。こう思うのは、人間ならばごく自然なことです。
労働者が在職中に未払いがあることを知っていても、沈黙を保っています。在職中に請求すれば、何かしら不利益を被ることを警戒するからです。(逆に在職中に請求する場合は退職覚悟で行うことになります)
だから経営者は在職中は気づかず「うちは大丈夫!」と思ってしまうのです。
労働者は、経営者が想像する以上に知識武装している!
今はネットでいとも簡単に、未払い残業代請求についての情報が手に入ります。「未払い残業代」とネット検索してみてください。ざっと6万件強がヒットします。
その中には、社員に対して未払い残業代請求をそそのかす様なサイトが溢れています。
労働者の未払い残業請求を支援するサイトまであります。
書店に行っても「未払い残業代請求術」のようなマニュアル本等、その類の書籍がたくさんあります。
「内容証明で簡単に100万円ゲット出来ました!」
なんてキャッチコピーを見れば、社員は悪意がなくてもグラグラと気持ちが揺れるのも仕方がないかもしれません。
いずれにせよ、労働者は経営者が想像する以上に知識武装しているということです。
一方、経営者はどうでしょうか?残念ながら多くは、知識武装している労働者に対抗できるほどリスクマネジメントができていません。両者のギャップはあまりにも大きいのです。
そしてある日突然届く内容証明に慌てふためく!
そしてある日突然、退職した社員から次のような内容証明が届きます。
このときになって、初めて経営者はことの重大さに慌てふためきます。
ただし予防策など講じてませんから、労働者の請求を跳ね除ける術はありません。
中には「請求されたどおり払えば、ことは収まるだろう」と安易に考え、請求どおり払ってしまう経営者がいます。
一見これで解決するようにみえますが、そうではありません。
社内外にその噂は広がり、我も我もと追随してくる社員が現れます。1人の問題だけでは収まらないのです。
また、本当に請求どおり全額支払う必要があるのでしょうか?労働者が請求してきた残業代やその算定根拠とされる労働時間は、果たして事実なのでしょうか?
また「こんな紙切れ、ほっとけばいい!」と、何ら対応しない経営者もいます。
しかしこの対応は後述するように、悲惨な結果となるのです。
いずれにせよ、経営者は届いた内容証明に慌てふためいた末、独断で下手な対応をしてしまうのが落ちなのです。
それでも突っぱねた場合の末路は悲惨!
それでも「未払い残業代なんか払うものか!」と突っぱねますか?
そうした場合、知識武装した労働者は次の手に出てきます。それが大きく次の3つです。
1.労働基準監督署に訴え出る。
2.労働組合(特にユニオン)に訴え出る。
3.弁護士を通じて訴訟を起こす。
1.労働基準監督署に訴え出る
労働基準監督署の調査が入ります。
出勤簿、タイムカード、日報、賃金台帳、労働者名簿、労使協定等、必要な帳簿を調査します。
残業代を払っていないと判明すれば、支払うよう是正勧告され、最悪の場合は、在職中の全社員へ残業代を支払うようにと是正勧告されることもあります。
2.労働組合(特にユニオン)に訴え出る
組合から団体交渉の申し出がきます。
会社は原則、無視や拒否をすることは出来ません。不当労働行為とみなされるからです。
団交になった場合はかなりやっかいです。なぜなら相手は交渉のプロ。未払い残業代を回収するまで、執拗に攻めてきます。
それどころか重箱の隅を突き、会社のあら捜しをしてきます。
そんな相手と交渉していたら、経営者は日々の仕事は手につかなくなり、精神的にかなり消耗するでしょう。
3.弁護士を通じて訴訟を起こす
実はこのパターンが会社にとって1番支払額が大きくなる可能性が高いです。
なぜなら弁護士は、法律の範囲内で労働者に最大限有利になるよう、金額を計算してくるからです。
ですから当然、利息(在籍中年6%、退職後14.6%)も含んで請求されます。
更に紛争に至った場合、裁判所から強制的に付加金の支払いを命じられることもあります。
付加金とは、未払い賃金と同一額の金額の支払いを裁判官が命ずることです。
つまり裁判で負けた場合、最悪、未払い残業代の2倍払いと利息を支払わないといけないのです。
労働関係の裁判は圧倒的に労働者有利です。
裁判になって困るのは会社側であることを、未払い残業代を請求してくる社員はよく知っています。
従って、請求をつっぱねて解決する可能性は極めて低いのです。それどころか、より傷口を広めてしまう危険性の方が大きいのです。
1人の金額は寡少であってもすぐに膨れ上がる、未払い残業代の恐怖!
では未払い残業代はいくらになるのか、次のケースを元に冷静に考えてみましょう。
・月収30万(残業代対象賃金25万)
・週休2日、1日所定労働時間8時間
・毎日2時間のサービス残業
・請求2年分(時効は2年)
この場合、残業単価は1443円です。
従って1443円×2時間×260日×2年=1,500,720円!
さらにこの事実はすぐに噂となって、在職中か否かを問わず社員へ広まりますから、「我も我も」と請求される可能性があります。
もし10人に請求されれば1500万円以上となるのです。
もうお分かりですよね。1人の金額が寡少でもすぐに膨れ上がる、ここが未払い残業代の非常に怖いところです。
当セミナーは、少しでも不安を感じたあなた、リスク管理意識の高いあなたのために開催します!
「うちは大丈夫!」「請求されても払うもんか!」と思っていた経営者のみなさん、ここまでこのページをご覧になって今はどんなお気持ちですか。
恐らくことの重大さに気づかれたと思います。でもそれが大切です。そこから真の残業代対策、リスクマネジメントが始まるのです。
「確かに未払い残業代請求の恐ろしさは分かった。でも具体的にどうすればいいんだよ?」って思われた方、大丈夫です、安心してください。まだ間に合います。そのための今回のセミナーです。
セミナーでは、請求されない予防策だけに留まらず、請求された場合や労働審判・訴訟を起こされた場合に備えた対応策も徹底的に解説します。もちろん、合法的なやり方です。
今回、弁護士と組んでセミナーを開催する理由はまさにそこです。
社労士は訴訟のことはよく分かりません。弁護士は実務のことはよく分かりません。だからこそ両者が組んでお伝えする必要性・意義があるのです。
今回このページをお読みになっているあなたは、本当にラッキーだったかもしれません。
なぜなら、もしこのページに目を留めなければ、将来多額の残業代を請求されるかもしれなかったからです。
ただし次なる行動を起こしたらの話です。いくら読んでも何もしなければ読まなかったのと同じ。何も変わりません。
いやむしろ、このままずっと未払い残業代が蓄積され続けます。
それは本当に恐ろしいことです。ですから、早めに行動を起こしてください。
そのためにはまず当セミナーへお越しいただき、具体的に何をすればよいのかを知って下さい。そしてそれをそのまま実践して下さい。ただそれだけでよいのです。
将来、多額の未払い残業代を支払うことを考えれば、セミナー受講料など安いものです。
実は私は、前職で多額の残業代を請求された苦い経験があります。
何とか和解することに成功したのですが、未払い残業の恐ろしさを痛感しています。
そんな苦い経験があるからこそ、中小企業の現状を無視した労働基準法や、自利のため一方的に権利を主張する労働者から1人でも多くの経営者を救いたいのです。
少しでも不安がよぎった方、或いはリスク管理意識が高い方、そんなあなたと当日お会いできることを心より楽しみにしております。
弁護士×社労士による「未払い残業代請求対策セミナー」
内 容 |
・急増する残業代請求と労使紛争の実態
・御社の「未払いリスク」をあぶり出す ・労働時間、残業、賃金を正しく理解する ・労務管理、賃金制度上の請求されないための予防策とは ・労働基準監督署の対応はこうする ・ある日突然「内容証明」が届いたら ・労働審判の心構え・準備のしかたと対応策 ・裁判になったときに困らないための「完璧な準備」とは ・合同労組(ユニオン)の対応はこうする ・顧問にすべき弁護士とは 他 |
日 時 |
平成25年2月21日(木)
18:00~20:30(受付17:30~) |
会 場 |
あざれあ第1会議室
(静岡市駿河区馬淵1-17-1、JR静岡駅より徒歩9分) |
対 象 | 経営者、管理職、人事総務担当者など |
定 員 | 24名 |
料 金 | 5000円(事前振込、顧問先は2000円) |
申 込 | 下記お申し込みフォームかFAX、又はお電話(054-202-0385)から |
その他 | 希望される方には後日、無料相談を承ります。 |
・お申込みフォーム
・FAX申込書
・講師紹介
栗田勇/弁護士/栗田勇法律事務所所長
昭和53年8月6日生。静岡聖光学院高校、同志社大学法学部、立命館大学法科大学院卒。
平成20年12月より静岡市内で弁護士(静岡県弁護士会所属)として業務を開始。平成23年3月、市内大手法律事務所から独立し、静岡市葵区伝馬町において栗田勇法律事務所を開設(弁護士1名、スタッフ4名)。
平成23年4月、ワンストップサービスを目的とする「静岡法律税務研究所」を税理士、司法書士とともに設立し「静岡相続・事業承継トータルサポートセンター」、「ワンコイン総合相談会」、「ウォーキング・ミーティング」等を運営。
主な業務内容は、労務管理、不動産取引、相続・事業承継等。
事務所の理念は「より迅速に、より的確に、より身近に~弁護士の新しいかたちをお見せします」。
趣味は、バスケ、筋トレ、新しいビジネスモデルを考えること。
三輪伴典/特定社会保険労務士/トモノ社労士事務所代表
昭和46年10月24日生。
県内大手社労士事務所とキリングループにおいて約7年の経験を経て独立。
その間、採用から解雇通知に至るまで、人事制度の設計、就業規則の作成等、多くの経験を積む。
独立後は従来の社労士像にとらわれない自由な発想とそのやり方で、顧客満足度の向上に向け精進している。
また数多くのセミナーを自主開催、その分かりやすさは定評がある。
趣味は、洋楽・洋画、ギター、野球、ビリヤード、読書等。