グレーゾーン、「名ばかり役員」の労働者性

労災認定をめぐり、執行役員の労働者性が認められる地裁判決が出ました。 →関連トピックス

そもそも執行役員とは、平たく言えば役員でありがながら「~部長」などの肩書があり通常は業務にあたっている人、極端に言えば「半分役員、半分労働者」という人です。(恐らく法的な定義はない?)

 

 

今回の判決理由は…

一般従業員時代と執行役員時代の業務形態が変わらず、一定額以上の取引では本社の決済を仰ぐなど指揮監督を受けていた。

最終意思決定は取締役会でしており、経営会議の構成員だからといって当然経営者ということにはならない。

 

いかがですか?

大企業ならともかく、「うちの会社も当てはまるよ~」なんていう中小企業も多いのではないでしょうか。

 

あと参考までに、取締役(事業主除く)の雇用保険加入判断として「取締役であっても報酬支払等から見て労働者的性格が強い場合」というのがあります。

 

 

今回の争点はあくまで労災認定ですが、労働者性が認められれば広く労働基準法等の労働法の適用も十分考えられます。

予期せぬ労使(使使?)トラブルにも発展しかねません。

 

「名ばかり管理職」ならぬ「名ばかり役員」。グレーな部分が故に注意が必要です。