先日、クライアントの退職勧奨に立ち会いました。
以前から相談を受けており、この日まで準備を重ねてきました。
注意指導や始末書はもちろんのこと、配置転換も。いわゆる「解雇回避努力」ってやつです。
社長は退職勧奨が受け入れられなければ、解雇も辞さない覚悟です。
解雇が成立するには2つの要件である「客観的で合理的な解雇理由」と「社会通念上の相当性」をクリアする必要があります。
世間一般に行われている解雇は、争いになれば恐らく不当解雇とジャッジされるものがほとんどでしょう。それくらい解雇は認められません。
私は今まで幾度も退職勧奨や解雇の現場に立ち会ってきましたが、特に今回のケースでは入念に準備を重ねてきたこともあり、ある程度自信をもって臨みました。
退職勧奨には、社長と役員、対象従業員、そして私の4名が出席。
私の主な役割は、お互いにヒートアップした場合や話の焦点がずれた場合、法律や就業規則に反する発言があった場合に、いわば「交通整理」することです。
もちろん、メモや録音も忘れません。
両者の話をずっと静聴していた私は、最後の最後に重要なポイントについて両者に再確認しました。退職勧奨であること、それに対して応諾したこと、退職日とそれまでの勤務・賃金補償について、両者の認識にズレがないようにです。
この確認行為は、後々「言った言わない、聞いた聞かない」と蒸し返し、紛争に発展することを避ける上で非常に大切です。
そして失業保険についても説明し、無事終了。
従業員が退室した後、ホッと安堵の表情の社長から感謝の言葉を頂きました。
顧問であることの意義を強く感じた瞬間でした。
お見せします、新しい社労士像。
トモノ社労士事務所
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