涙の真相

先日、初めて労働・就職相談の相談員を経験したときの話。

この相談会は静岡市が主催し、社労士会静岡支部に委託しているものです。

今年度開催される相談会のうちの何回かに、相談員として参加させて頂く機会を得ました。

 

場所は市内某所。

相談者は女性、相談内容は子育てしながらの求職活動について。

 

とにかく最初は傾聴とノートへの走り書きに努める私。普段クライアントに対してやっているので慣れています。

しかし相談内容が、相談者の深層心理が絡んでいると分かると、そう単純な話ではないと察しました。

それでも私なりに自身の経験を踏まえ、言葉を選びながらゆっくりとアドバイス。

 

途中、相談者がハンカチで涙を拭う場面がありましたが、そのまま相談を続ける私。

そして相談も終盤に差し掛かったとき、やはり涙を拭う相談者。

見るに見かねその理由を尋ねると、こうおっしゃいました。

 

「胸につかえていたものが取れました。聴いて頂いて良かったです。」

 

思いがけない言葉でした。それほど切羽詰まっていたとは…相談者の雰囲気からは想像できませんでした。

でもそう言って頂いたということは、少しはお役に立てられたのかなぁ…。

 

 

当相談員になるための研修を受講した際、経験者から「相談者の中には、話を聴いてもらったというだけで満足して帰られる方もいる」という話を聞いたことを、私はふと思い出しました。

その時は「ふ~ん、そんなものなのかぁ」くらいにしか受け止めていなかったのですが、こういうことだったんですね。

 

満を持して来られる相談者の気持ちが、少し理解できた初相談会となりました。


                  お見せします、新しい社労士像。

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コメント: 2
  • #1

    ピンパォン (金曜日, 17 5月 2013 19:40)

    やっぱり話聞いてもらうだけでも、全然違いますよね。親しい人に聞いてもらいたい時もあるし、上記のように赤の他人に聞いてもらいたい時もあります。

    ちなみに、自分は誰かに聞いてもらえない時は、文章で書き残すだけでも、多少スッキリできるタイプです^^

  • #2

    tomono (土曜日, 18 5月 2013 18:00)

    そうなんですよね、聴いてもらうだけでも違うんですよね…最近しばらく誰かに相談らしい相談をしたことがない私に、忘れかけていた感覚を今回の相談会は思い出させてくれたようです。

    なるほど、文書に書き残す方法もあるんですね。
    ちなみに私は重い考え事があっても、数日経つと嘘のようにプラス思考で処理できちゃいます^^(←単なる超楽観主義者)