先日、とある会社から社員を解雇したい旨のご相談を受けました。
詳細は書けませんが、社長と担当者の方のお話を聞く限り、なかなかの「ブラック社員」とお見受けしました。(最近は「ブラック企業」に関する記事や書籍を目にすることが多いですが…)
とりあえず退職勧奨を促し、それが無理ならば普通解雇という(一般的な)筋書きやその注意点をアドバイス。
その後は予想通り一筋縄ではいかない状況が続く中、社長が私のアドバイスどおりに本人とのやりとりを録音し、それを担当者の方が文字に置き換えて頂きました。
そのおかげで私は具体的な状況を把握できるようになり、社長のご希望に沿ったより具体的なアドバイスをすることができるようになりました。
そして最後は社長や担当者の方のご尽力により、「自己都合退社」という形に収まりました。
お礼の言葉をいただいたときに、私は胸をなでおろしました。
もちろん、私よりも社長や担当者の方の安堵の方が計り知れないと思います。本当にお疲れ様と言いたいです。
さて今回のようにスポットでのご相談ですが、スポットが故の難しさがあります。それは…
・その会社や社員の実情がよく分からない(把握するまである程度の時間を要する)
・その会社や社長との信頼関係が構築されていない
・故に具体的なアドバイスや解決策を講じるのが困難だったり、時間を要する
特に解雇問題を解決する上で、「企業が(我々のような専門家である)第三者にいかに具体的で正確な情報を迅速に伝えられるか」というのが非常に重要になります。
そのため私は「就業規則」「備忘記録」「エビデンス」の3つはお客様に用意してもらうよう促すのですが、これが「面倒くさい」と思われる社長が実に多い。
何度促してもやらない社長はやらない。残念ですがこれでは具体的な解決策をアドバイスすることが難しいのです。行動に移さないのは、互いの「信頼関係」が構築されていないことも原因でしょう。
今回のケースでは「録音」と「文字化」により、具体的な解決策をアドバイスできるようになりました。私のアドバイスを信じて行動していただいた、社長と担当者の方の賜物です。
面倒でも企業努力を怠るべからずです。
お見せします、新しい社労士像。
トモノ社労士事務所
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