今週、私は「大学の先生」になりました。
といっても「こども未来大学」の先生。
こども未来大学とは、週替わりでいろんな仕事のプロが先生となり、その仕事の魅力などを生徒である子供たちに教えるという、いわば「仕事塾」のこと。
生徒たちが、自分のやりたい仕事を見つけることが最終目的です。
今週は私の番でした。
生徒らと名刺交換を済ませ授業スタート。
私「ダンダリンってドラマ知ってる?」
生徒「…うん」
私「実はあのドラマで社労士が出てるんだ。残念ながら『悪徳社労士』役でね」
生徒「(笑)」
つかみは旬の?「ダンダリン」ネタ。小学生は喰いつきました。でも中学生・高校生は…誰もドラマを観てませんでした(涙)
…さてと、気を取り直して
私「社労士とは『社会保険と労働法の専門家』だよ」
生徒「…?」
私「社会保険とは『みんなが安心して暮らしていけるための国の保険』なんだよ」
生徒「ふ~ん…」
私「病気やケガ、失業して働けなくなったら大変だよね。老後も。そんなとき国から必要なお金がもらえるのが社会保険。安心だよね」
生徒「うん」
私「社長と労働者ってどっちが立場が強いと思う?」
生徒「…社長?」
私「そう!だから弱い立場の労働者を守るルールが必要なんだ。それが労働法なんだよ」
生徒「ふ~ん」
私「労働法では、1日8時間・週40時間までしか働かせてはいけないというルールがあるんだよ。それでも残業させるときは余分にお給料を払わなくてはいけないんだ」
生徒「へぇ…」
私「社労士の使命とは『会社が発展することに貢献すること』なんだよ」
生徒「…」
私「会社が発展するには、社員が成長することが必要だよね。社員を大切にしない会社は社員のやる気が下がったり、社員が辞めてしまうよね。そんな会社が発展すると思う?」
生徒「…しない」
私「そう!だから社労士は労働者が幸せに働くことができるようにアドバイスしたりして会社が発展することに貢献するんだよ」
生徒「ふ~ん」
私「ブラック企業って知ってる?」
生徒「…知ってる」
私「うん、今は残念ながらそういう会社もあって、経営者と労働者のトラブルが増えてます。職場のいじめ・賃金の不払い・クビに関すること…。そんなとき、あるいはそうならないために労働法の専門家の社労士が必要とされるんだよ」
生徒「ふ~ん」
私「だからこれからは、ますます社労士のニーズは高まっていくよ。実は今、大学や高校等では『キャリア教育』の一環として、労働法を生徒に教える学校が増えていて、社労士も話に行くことがあるんだよ」
生徒「へぇ…」
こんな感じで、社労士のやりがいや社労士になるための方法、社労士に向いている人等についても説明していきました。
大人でさえよく知らないこの仕事、ましてや子供たちがすぐに理解できないことは当然に織り込み済み。
私はなるべくゆっくりとした口調で子供たちに質問したり、例え話や具体的な話を通じて理解してもらえるよう努めました。
とはいっても、子供たちに教えるのは一筋縄ではいかないですね。
特に小学生は後半、明らかに集中力が低下してました(笑)
その様子を見ながら「自分も小学生の時はこんな感じだったんだろうなぁ…」と思わず苦笑い。ちょっと難しかったかな?
中学生や高校生は、明らかに小学生とは集中力・理解力が違いました。当たり前か。
とにかく先生役の私もいろいろと気づかされ、いい経験をさせていただきました。(こども未来大学は、来年はさらに規模が拡大する模様で、次回も先生役をお願いされちゃいました…)
今回の生徒のうち、一体何人が社労士に興味をもってくれたのか気になるところではありますが、そんなことより、子供たちがこれからもいろんな人や社会と積極的に交わって、いつの日か自分が本当にやりたい仕事がみつかることを祈っています^^
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