先日、ある弁護士からこんな問い合わせを受けました。
「社労士の独占業務であろう算定業務を請け負って、顧客に料金を請求している税理士がいるが、これは違法か?」
ん~微妙…ちにみに両者の業務の「境界線」に関しては、以前社労士会と税理士会が覚書を交わしています。
また、ある人からこんな話を聞きました。
「今に、アス○ル(事務用品のカタログ販売大手)が、廉価な経理代行業務や給与計算代行業務で一気に進出してくるらしい…」
更に最近の税制調査会では、個人の共通番号(マイナンバー)を銀行の預金口座に結び付ける方針について一致。
現在よりも個人資産を正確に掴むことで、平等に税や社会保険料を負担する仕組みが可能になるらしいのですが、これが実現すれば、社労士の社保手続き業務が不要になるかも。
社労士業務に手を広げる税理士、廉価な事務代行サービス、マイナンバー法。
これらは社労士にとって脅威です。
しかし、当所にはほとんど関係ない話だと思っています。
「どうぞ勝手におやりください」といった感じです。
なぜなら、当所は手続き業務にあまり注力していないからです。
それは、手続き業務は付加価値を見出しにくいから。
手続きに「正確・迅速・丁寧」は当たり前の話で、それ以上、なかなか差別化が図れません。故に過当競争に巻き込まれるだけです。
顧客からすれば、どこに依頼してもそんなに変わらなければ、安い方がいいに決まってますからね。
実際、今のクライアントの半分以上は、手続き業務を受けていません。
「御社でやられたらどうですか?」って平気で言っちゃいます。
それでもクライアントのニーズがあれば(しょうがなく?)やるだけです。もちろん、やるからには責任をもってやりますが。
ちなみに、手続き業務の有り無しで料金体系は変えています。また、労使協定等の労基署対応に係る手続き対応はやります。
更に、給与計算にいたっては全く受けていません。ニーズがあれば提携先を紹介するくらいです。
毎月決まった日に拘束され、仕事が集中しがちです。お金のことですから、ずっと気にしていなくてはいけません。気が休まりません。はっきり言ってストレスです。
仕事的にも全く面白みがありませんし…まるでいいことなし!
手続き業務に時間を割くくらいなら、クライアントに出向いて相談・提案する時間に割く。
クライアントと共有する時間こそ、付加価値を発揮する重視すべき時間なのです。
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