先日、研修のため久々に名古屋へ行ったんだがや。
主な研修内容はこんな感じ。
・最新重要判例(東芝うつ病事件・阪急トラベルサポート事件)からの企業対応
・労働関連法改正の内容と企業実務対応
東芝事件とは、うつ病で休職し休職期間満了後に解雇された被告が、うつ病は業務起因性が認められるとして解雇無効を主張し、会社に安全配慮義務違反による休業損害や慰謝料、未払い賃金を請求した事件。
今年3月、最高裁は次のような判断を示した。
「使用者は必ずしも労働者からの申し出がなくても、その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき安全配慮義務を負っている」
「必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の心身の健康への配慮に努める必要がある」
企業にとって、ますます労務管理が大変になるがや…
阪急トラベルサポート事件とは、バス添乗員への事業場外みなし労働時間制の適用の有無についてが争われたものだが、この事件、誰がどう見ても会社は労働時間の算定が可能だったと思うのは僕だけだろうか。
講師の弁護士は(企業側に立つ弁護士ということもあり)、企画型裁量労働制に関する通達を元にみなしを適用する解釈や考え方を述べていた。面白い観点だと思いつつも、その解釈はやはり苦しいと言わざるを得ない。
昨今の裁判では、みなし残業はほとんど認められていない。普段、僕は(ケースによるが)クライアントへみなしを進めることはまずしない。
研修の後半は、某有名社労士による労働法改正についてのレクチャー。
ざっとあげると…
・雇用保険法(育児休業給付拡大)
・自動車運転死傷処罰法
・男女雇用機会均等法施行規則
・パートタイム労働法
・次世代育成支援法
・派遣法(労働契約申込みみなし制度施行等)
・労働安全衛生法(ストレスチェック義務化等)
・障害者雇用促進法
・パートへの社会保険適用拡大
・労働契約法(無期転換申込み権の発生等)
・精神障害者を含む障害者雇用率の設定
めっちゃあるがや。
更にホワイトカラーエグゼンプションや解雇の金銭的解説制度についての話題にも言及。
これら各種労働法をできるだけかみ砕いてクライアントへ分かりやすく伝えるのも僕の大事な役目だ。
今回の研修は、10月に企画している提携弁護士との最新労務管理セミナーにも非常に参考になる内容になった^^
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