モチベーションに関する本の紹介。
私はビジネス書のほか、実はモチベーションや動機づけに関する心理系の書籍も好んで読む。
組織において人を動かすためには、「モチベーション理論」を知っていた方が圧倒的に有利だし、何と言ってもクライアントへのアドバイスに役立つからだ。
(既に着手しているが)将来、モチベーション理論を反映させた人事制度モデルを完成させたいという希望がある。
人事制度に関する書籍やセミナーなどは、とかく机上論のものが多く、非常に違和感を覚える。
人の気持ちや心理が分かっていないと、制度は設計のみならず運用にいたるまで、絵に描いた餅で終わってしまう。
さて前置きが長くなったが、同書は部下に対するリーダーの”お悩み事例”が紹介されていて、その解決のためのヒントを心理学の面から理論的に解説している。
事例は12個あり、ワークライフバランスに悩む部下、仕事に飽きたという部下、昇進したいと思わない部下、キャリアが見えない部下、外国人の部下等々、思わず「ある、ある!」とうなずいてしまうものばかりだ。
理論は、事例ごとに2つずつ紹介されているので計24個学べる。
特に「目標設定理論」「PM理論」「集団疑集性」「内省」「プラトー現象」「自己効力感」「集団理論」などが印象に残った。更に末巻に、事例と理論の関係をまとめた本当にちょっとした図があるのだが、これが頭の中を整理するのに大変役立つ。
こういった理論を駆使した判断やアドバイスができるようになるまで、何度も読み返したいと思う。事例ごとの文量も多くなく、要点もスッキリと示されているからなおさらそう思わせる。
ちなみに、購入後に分かったのだが、同書は「モチベーション・マネジャー」なる民間資格のテキストにもなっているようだ。
これも何かの縁だから、この資格を取得してみようかと考えている。
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