ブルーズ界のレジェンド、BBキングが天国に逝ってしまった。
ジョン・リー・フッカー亡き後、「これでもう残すはBBとバディだけだな…」と、ずっと心の中で案じてきたが、とうとうこの日が来てしまった。
BBを初めて知ったのは、確か高校生の頃だった。当時、U2のボノと共演したはずだ。
クラプトンやストーンズ然り。昔から、いろんなミュージシャンからリスペクトされてきた。
BBから見れば、そんな凄いミュージシャンもみな「小僧」に過ぎなかった。
ライブではでんとステージ中央に座り、横に並んだギター小僧達に「次はお前やってみろ」と言わんばかりに目配せし、そのプレイを覗き込んではニコニコしたり、時には踊ってみせたり。
もちろんプレイにおいては、あの豊かな表情と声量、そして強烈ヴィブラード。
そんなBBの姿がもう見られない…
行きつけの洋楽バーでは、夜な夜なブルーズ好きが集まると「3大キング」の話になったりする。
誰のどの曲やプレイ、アルバムが好みか、ウンチクを言い合うのである。ブルーズ好きはやたらとこだわりが強い。
ちなみに、自分は圧倒的にフレディ・キング。
風貌はほとんどゴリラだが(笑)、顔面一杯に汗を流しながらギブソンES335をかき鳴らす姿はまさにブルーズロックと言うにふさわしく、カッコいい。
BBはゴージャス過ぎるし、アルバートは洒落たソウルだ。(泥臭いデルタやカントリーブルーズから入った自分には、どうしてもアーバンな感じがなじめない)
好みは人それぞれだが、確かなことは、これで最後のキングがいなくなってしまったということだ。
100年続いてきたブルーズの歴史に、1つの大きなピリオドが打たれようとしている。残すはバディだけか。寂しい感じがしてならない。
今、久しぶりにBBのベスト盤をかけている。
天国でも、愛器ルシールでセッションしているのだろうか。合掌。
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