成功のタネを蒔く人

ビジネス書の紹介。

同書は、経営者やリーダーが社員や現場に真摯に向き合うことの大切さを、物語を通じて教えてくれる。

 

簡単なストーリーはこうだ。

主人公のジョンは、あこがれのガーデナーとして大庭園に就職する。

しかし、権限移譲と言いながら現場の声を聞こうとせず、外部コンサルタントの言うことばかりに耳を貸す社長や経営体質に、やがてうんざりする。

耐えられなくなったジョンは、とうとう社長に直談判を臨むのだった…

 


この物語に出てくる社長のようなタイプ、あるあるだ。

 

まず、何でもコンサルタントの言いなりの経営者。

「税理士の先生がこう言っていました」

「○○銀行の担当がこう言っていました」

「セミナーの講師がこう言っていました」

 

そのアドバイスが的を得たものであれば問題ないのだろうが、たまに「?」と思うものもある。

特に開業間もない経営者と税理士との関係はやっかいだ。そのような経営者にとって税理士は経営の神様みたいな存在らしい。その信用度は凄いものがあり、とても立ち入れない。(何度も経験した(笑))

 

 

「社員に任せてある」と言いつつ、実は放ったらかしの経営者もいる。ていのよい言い訳文句だ。

権限移譲には経営理念は必須だ。社員に好き勝手にやられても困るからだ。

その上で経営者やリーダーは部下を信用しつつ、いつも遠目から見守り、いざとなったら支援するという姿勢が大切だ。

 

そして、現場に足を運ぼうとしない経営者。

ドラマのセリフではないけれど、やはり事件は現場で起きているのだ。現場コミュニケーションは、円滑な経営のための源泉だ。


 

表紙をよく見ると、小さな字で「Grass Roots Management」というサブタイトルがついている。直訳すると「基本的なマネジメント」といったところか。

同書はまさに、経営者やリーダーがマネジメントする上で忘れがちな、でもとても大切な基本を教えてくれる。(この邦題のタイトルだと、内容が全く伝わってこないが)

ストーリー仕立てで読みやすく、1時間もあれば読破可能だ。本は分かりやすいのが1番。

 

そう言えば、ダメなコンサルタントを「ダメコン」と称して、思いっきりダメ出ししていたのが爽快だった(笑)


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