普段あまりテレビを見ないが、先日、たまたま興味深いものを見た。
それは升田幸三とGHQにまつわる話である。
将棋は子供のころから好きだが、升田幸三については、せいぜい名前やその風貌を知っている程度だった。
当時のGHQとのやりとりはこんなだ。(以下Wikipediaより)
『終戦直後、日本を統治していたGHQが「将棋は相手から奪った駒を味方として使うことができるが、これは捕虜虐待の思想に繋がる野蛮なゲームである」として禁止しようとした。
将棋連盟の代表としてGHQと相対した升田は「将棋は人材を有効に活用する合理的なゲームである。チェスは取った駒を殺すが、これこそ捕虜の虐待ではないか。キングは危なくなるとクイーンを盾にしてまで逃げるが、これは貴殿の民主主義やレディーファーストの思想に反するではないか」と反論した』
升田は5時間にもわたり力説し、みごと論破したというのだ。実に爽快でシビれる話ではないか!
升田幸三でなければ、この世から将棋そのものが抹殺されていたかもしれない。そう考えると、将棋ファンからすれば命の恩人みたいな人だ。
升田幸三が「人材を有効に活用するゲーム」と言ったように、将棋は単なるゲームを超えた奥深さがある。
例えば、多くの駒は敵陣へと進むと「金」になる。いわゆる「成金」だ。
これは、今風に言えば「キャリアアップ」みたいなものだ。
それぞれの駒がもつ役割は、実にバラエティーで個性豊かだ。それらを把握した上で戦法を練る。
これは、言ってみれば組織における「戦略の組み立て方」とか「組織力」に通じる。
将棋から学びとることは多い。
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