経営者の本音を引き出すことは重要だ。
それができないと、自分の仕事は何も始まらないとさえ思う。
例えば、賃金制度や評価制度を提案するとき、僕は経営者に「で、ぶっちゃけ、本当はどんな制度にしたいんですか?」とストレートに聴く。
普段、このようなことについて本音を言う機会が少ないからか、経営者はここぞとばかりに本音を語ってくれる。
「優秀な社員には手厚く、あとはそこそこに」
「若手や高齢者を多用し、人件費を抑制したい」
「キャリアもいいけど、賃金が上がっていくのは正直困る」
「評価点がいい人間が管理職に向いているとは限らない」
「印象や感覚でつける評価がいい」などなど
経営者のワガママとも言えるが、嫌なものは嫌なのだ(笑)
でも人間なんてしょせん不合理なものなんだから、マニュアルや教科書みたいな制度なんてつまらないし、結局使えない。
自分自身の本音だってある。
例えば給与計算代行。多くの同業者はよくやっているみたいだが、僕にはとても理解できない。
なぜなら日程が束縛されるし、間違えられないし、付加価値が見い出せず過当競争に巻き込まれるのがオチだし、何より退屈でつまらないし。やる意味が全く見い出せない。
あとマイナンバーとか。全く興味が湧いてこない(笑)
これが僕の本音である。
僕はクライアントへ直接出向き、いろんな相談にのったり提案をすることが自分の仕事だと思っている。当然手ぶらでは行けないから、毎回いろいろ考えるわけだ。
僕は給与計算に費やす時間をこれらの大切な時間に当てている。
マイナンバーについては、クライアントには最低限やるべきことだけアドバイスし、委託契約書も紙1枚(しかも片面)に収まるほど超シンプルにして取り交わしている。それでいいと思っている。
こんなことに時間と労力とお金をかけることは、実にもったいないことなのだ。昨今のマイナンバー商戦に惑わされてはいけない。
本音から始めないと、いい仕事はできないと思う。
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