先日、富士市にある飯田工業薬品㈱様へ視察に行った。
同社は化学品の専門商社で、約80年の歴史ある会社だ。
家庭紙用包装資材(いわゆるトイレットペーパー)など紙に関係する商品が売上げの3分の2ほど占める。グループ全体で約60名の社員がいる。
リーマンショック後は売上が下がったが、近年また業績が回復している。
会社紹介動画を見た後、飯田社長の講演がスタート。
社長は、人材マネジメントにはワークライフバランスが欠かせないという。
それには①制度の充実 ②職場風土の構築 ③情報の共有化 の3つが大切で、②は10年かかったという。(そう言えば、先日視察した「たこ満」さんも10年かかったと言っていた)
有休は毎年5月までに計画を申請し、消化を義務づけている。
同社は、さまざまな取り組みを通じて、人材マネジメントを実行している。
例えば環境整備。毎朝15分間、チームごとにエリアを決め、計画的に掃除を徹底している。毎月末には社長自ら点検し、優勝チームには商品を付与している。
「整理とは捨てることで、整頓とは整えること」だという。なるほど。
ちょうど視察日はこの点検日にあたり、その様子を垣間見ることができた。
社長がチームリーダーから説明を聞きながら、その場で点数をつけていく。
ちなみにこの日は、偶然にも全チームが同点で、結局社長とジャンケンで優勝チームを決めることに(笑)
面白いなと思ったのは、総務部の「スーパー御用聞き戦略」。
総務部が他部署の「こうして欲しい」という要望を叶えるべく、会社利益に貢献するというものだ。
目的・方針・評価をそれぞれ見える化し、情報の共有化を図っている。評価は予め基準を設け点数化する。満足度100%未満の場合は、その理由を確認し、次につなげている。これぞまさにPDCAだ。
御多分に漏れず、同社もサンクスカードを実施している。
サンクスカードで、前述のPDCAを可能にしているという。一つ上のレベルの活用だ。
他にも、組織横断プロジェクトチーム、マンツーマン面談、社員旅行、「さん」づけ挨拶、社長との飲み会などなど、さまざまな取り組み・仕組みがある。
社長自ら「うちは体育会系です」と言うとおり、社長が言うことは絶対的な雰囲気があった。しかしながら、一方でWLBなどにみる人材を大切にする方針も明確だ。
バランスのとれた会社だと感じた。
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