本の紹介。
大東亜戦争での日本軍の敗因について、戦略や組織、リーダーシップなどの観点から分析し、それを現代のビジネスに置き換えて解説したビジネス書(のエッセンシャル版)。
昨今のグローバル化に加え、最近アジア情勢がきな臭くなっきたこともあり、読んでみることにした。
日本軍の戦略が、いかに行き当たりばったりで、組織もリーダーもまともに機能していなかったことがよく分かる。(「永遠のゼロ」は美化されていたけれど、実際はかなりひどいな…)
対して米軍は、なんて戦略的で考え方が柔軟なんだろうか。組織における信賞必罰もちゃんとできている。
これでは日本軍が負けても無理はない。
大戦から70年経っているが、当時の日本軍の戦略(らしきもの)や組織、リーダーといったものは、今日の日本企業のそれに通じる。まぁ国民性というものは、そう簡単には変わらないだろうから、当然と言えば当然かもしれない。
・戦略そのものがない、変化に対応できない
・体験学習からの一転突破の一辺倒
・精神論で何とかなると思っている
・過去の成功体験にしがみつく
・イノベーションが苦手
・信賞必罰ができない
・個より集団を重んじる
・成果よりプロセスを重んじる
・部下の具申を聞けないリーダー などなど
今、シャープやソニー、東芝、パナソニック、三菱自動車など、名だたる大企業が経営に行き詰ったり、外資に喰われたり、東証二部へ降格しそうだったりと、一昔前では考えられないような出来事が起きている。
企業が今後、国際競争力や企業間競争力をつけ生き残っていくためには、過去の成功体験から脱却し、大きな意識改革やイノベーションが必要だ。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。先の敗戦に、日本企業が生き残るヒントがあった。
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