衆議院が解散した。
大義なき解散をよしとする与党と、希望のおばちゃんに群がる烏合の衆の野党。
どっちもどっちで、もはや生き残りをかけたサバイバルゲームにしか映らない。目先の政局や保身ばかり気にして、誰一人として強い信念を感じられない。やっぱり政治家でなくて「政治屋」なんだよね。
投票したいと思わせる政党や政治家がいないというのは、今に始まったことではないが、国民にとっては不幸すぎる。
さて、そんなこんなで、またもや働き方改革法案(改正労基法案)が先送りになりそうだ。(へたすれば廃案?)
フレックスタイム制については適用拡大される予定だが、個人的には、この制度がもっともっと柔軟で誰でも使いやすいものになることを望んでいる。
例えば育児や介護で2時間早退した場合、別の日に2時間多く働けばプラスマイナスでゼロとなり、欠勤控除や時間外手当は発生しない。時間管理はあくまで「どんぶり勘定」方式だからシンプルだし、柔軟な働き方に最も対応できる。
営業職ばかりでなく事務職など、原則誰にでも適用できるようにすべきだと思う。
過重労働対策である「時間外上限規制」法案については、労使の合意ができているから通る可能性は高いだろう。
「150%割増の中小企業への適用」法案と相まって、少なくとも「残業は月60時間まで」と意識する企業は増えるだろうから、一定の効果はあると思う。というか、既に一部の業界ではそれを見越した動きが出てきている。
以前、当ブログで紹介した「残業税」を導入してみるのも効果があると思う。
脱時間給(高度プロフェッショナル制度)については、 連合が大反対しているから今の法案のままでは通らない可能性が高いけど、そもそもこんな要件に該当する人ってどこにいるんだって話。
とは言えこの時代、労働時間ではなく成果や評価で賃金を決定する仕組みも必要だと思うから、例えばIT企業やテレワークなど、自己裁量で仕事を進められたり、特段就業場所を選ばないといった業種や職種に限定してまずは適用するのがいいと思う。もちろん、年収1000万円なんて要件はつけない。
最低5日の有休取得を義務づける法案については、まずはその前に、そもそも有休付与日数を企業規模によって段階的に変えるべきだと以前から思っている。
代替要員をたやすく確保できる大企業ならまだしも、10名程度の零細企業で、年間20日(繰越せば最大40日)の有休を取得できる企業などほとんどない。現実と乖離しすぎている。
とまぁこんな感じで、僕は今の改革法案について、その実効性や効果を冷ややかに・懐疑的に見ているから、これを機に希望のおばちゃんじゃないけれど、いっそ「リセット」してもいいんじゃないかとさえ思っている。
今のところ、与党からも野党からも何ら具体的な方針が出されていないのでなんとも言えないが、あれだけ働き方改革って叫んでいたのは一体何だったんだろうね。
いずれにせよ、投票にあたっては総合的に判断するしかないが、それにしても働き方改革法案はどうなるのだろうか。