経団連が調査した会議に関する興味深いデータが。
労働生産性を上げるために、会議の進め方を見直すことはよくある。いかに日本の会議は、非効率で無駄が多いかの裏返しでもある。
調査結果を見ると、企業の実施件数が多い取組みほど効果が出ておらず、企業の実施件数が少ない取組みほど効果が上がっている。生産性を上げるための取組みが、逆効果になっているとは何とも皮肉(笑)
それにしても、テレビ会議がほとんど効果が出ていないのが不思議だ。
お互い直接会ってコミュニケーションをとることが、やはり大切・効果的ということなのだろうか。それとも、会議に要する移動時間は確実に削減できるはずだから、その浮いた時間の使い道に問題があるのだろうか。
事前の実施目的の周知や資料の配布も効果が低い。
そもそも参加者が、事前に資料を一読したり、自分の考えや意見をまとめたりしようとしなければ効果はないだろう。会議への参加意識が低い人が多い、或いはそもそもそうさせる会議の”雰囲気”や議題に問題があるせいなのだろうか。
一方で、議事録の廃止が効果が高いというのは非常に納得する。
僕も社会人時代に人事をしていた頃、この議事録の無駄については身をもって体験している。
例えば月1回の営業会議。毎回ボイスレコーダーに録音したものを、後から聞き返しながら文字に落とすのだが、その面倒なことと言ったらこの上ない。しかも、何時間もかけてやっと完成させた議事録を後から読み返すことはほとんどない(涙)
せいぜい日付・参加者・議題・結論を記せばいい。それなら15分もあれば足りる。こんなものに時間をかけることは、本当にバカバカしい。
そんな経験則も踏まえて、僕は普段クライアントに、こんな会議やミーティングをしてはどうかとよく提案する。
・目的(何を議論し何を決定するか)を明確に決め、予め周知し、当日はホワイトボードに書き出す。
・会議時間を明確に決め、必ず何か1つは結論を出す。
・資料はせいぜいA4の用紙1枚まで。
・参加者を例えば3~4名のグループに分け、グループ単位でディスカッションさせ結論を出させ、それを元に全員でディスカッションし全体の結論を出す。
・グループのメンバーは都度変える。(いつも同じメンバーになりがち)
・グランドルール(ブレスト、傾聴、批判しない等)をホワイトボードに書き出し、周知する。
・司会(ファシリテーター)を持ち回りでやらせる。
・書記担当者をつける。
・次回の会議でその取組みや成果のフィードバックをする。
・議事録は不要。(せいぜい書記担当者がホワイトボードに書いたものを写メして、後でシェアすればいい) などなど。
日本の会議は無駄が多すぎる。まずは議事録をなくすことから始めよう。