先日、この問いについてディスカッションするワークショップに参加した。
参加者は、経営理念を浸透させるのに苦労している、主に県内企業の人事担当者や経営者ら。
同じテーブルのメンバーの多くは、経営理念が記載された名刺大くらいの紙を持っていた。会社が社員に配布しているという。何とも意識が高い。(でもだからと言って、浸透しているとは限らないようだ)
思うがままに意見を出し合い、思うがままに模造紙に書いていく。可視化することで意見やアイデアがどんどん広がっていく。
途中、何名かが席を移動する、いわゆるワールドカフェスタイルで、参加者の意見がどんどん共有化されていく。
途中、企業のドキュメンタリー映像を鑑賞。
そのうちの1社は、かの有名なリッツカールトン大阪。驚いたのが、世界中のリッツカールトンで、毎朝同じクレドを復唱しているのだそう。
リッツカールトンであれば、そのクレドに共感して入社する人がほとんどであろうから、浸透させるのは難しくないんだろう。そのような意味では、リッツカールトンは理念経営の1つの理想形と言える。
僕が思うに、このテーマを扱うにあたり、「経営理念って本当に必要なの?」というそもそも論から入るのがいいと思う。
なぜなら、経営理念が特段ない会社であっても業績が伸びている会社もあれば、立派な経営理念があっても業績が良くない会社もあるからだ。
で今回のテーマに対する僕なりの答えは…
・全ては経営者の本気度次第(トップや上司が理念に反するような言動をしていては浸透するわけがない)
・社員を巻き込むことで、他人事でなく「自分事」にさせる(例えば、経営理念はトップが決め、それに対する「行動指針」は社員に考え決めさせる)
・社風や組織風土、企業文化がある程度できあがっている会社であれば、それをベースに理念や行動指針を決めると一番スムーズで無理が無い など
これらの答えは、実は参加する前からある程度持ち合わせていた。普段の仕事柄、こういうテーマを扱うことは多いから、まぁ当然と言えば当然。
ただ、新たな気づきもあった。それは、毎朝理念をオウム返しのように復唱する会社があるが、僕はそれについては全く懐疑的にみていたのだが、それもやり方次第なのかなということ。