定期的に有志メンバーで勉強会を開催している。
かれこれ今年で丸10年を迎えようとしている。我ながらよく続いたと思う。
その最たる理由が、自由闊達な意見交換・情報交換ができることだと分析している。特に勉強会後の”ランチミーティング”では、皆熱く語る語る。
先日も、格差・ビジネス・起業・士業・職業観・働き方改革など話題が多岐に及んだ。本音だから面白い。
例えば働き方改革。
働き方改革とは実に耳当たりよく聞こえるが、関連法や政府の方針は矛盾だらけだ。
過重労働防止と言っておきながら、副業解禁を推奨している。この整合性、どう説明する?
でも整合性はつかなくて、正直に「社会保障費の財源が枯渇していく中、自分の老後は自分で面倒見て下さい。副業したり、iDeCoやNISAを上手に使って。でも労働時間は各自で管理して下さい。これからは自己責任の時代です」と言ってもらった方が、ある意味納得感はある。
骨太方針に「我が国から非正規を一掃する」と明記しておきながら、同一労働同一賃金や最賃の引上げは容赦ない。「だったら非正規(のまま)でいいんじゃね」と考える人は確実に増えていくぞ。女性の社会進出の妨げになっている扶養ルール(いわゆる103万とか130万の壁ね)も、最近では議論のテーブルにさえ乗らない。
ただ僕は、非正規という働き方を否定するつもりは毛頭ない。なぜなら、今は人材も価値観も多様化の時代。制約社員の増加や女性・シニア・障害者などの社会進出により、自ずと非正規は増える。調査でも、仕事よりプライベートを重視する人の方が多いのが現実だ。
「非正規を一掃する」なんて言わなければいい。
政府が目論む働き方改革の最終ゴールは経済成長だろうが、本当にそれが実現できるかは懐疑的だ。経済を回すためには中間層が潤う必要があるが、関連法は中小にとって負担が増えることばかりだ。
関連法は、我が国が抱えるさまざまな課題・問題を浮き彫りにしているが、あまりにもてんこ盛り過ぎて矛盾が生じている。国の迷走ぶりを露呈している。
もう、耳当たりのよい八方美人的なきれいごとを言っている場合ではない。まずは本音で語り合うこと。本音からしか始まらない。(SNSもいいけど、対話で、ね)