ハローワークの求人検索システムが今年から刷新された。
そのことについては、先日も当メールで紹介したばかり。
ネットにつながったということは、求職者は自分好みの求人をより検索しやすくなったことを意味する。普段、我々が何か調べたい時にスマホやパソコンに検索ワードを入力してググるように、仕事選びも同様になる。
そこでちょっと試しに、求職者になったつもりで、いろんな検索ワードで検索した場合、どれくらいの求人がヒットするか検証してみることにした。(条件は「就業場所:静岡市」「フリーワード:(下記の検索ワード)」の2つ)
その結果がこちら。
検索ワード | ヒット数 |
「休日が多い」
「完全週休二日」 「年間休日120日以上」 「有休取得率80%以上」 |
0
4 1 0 |
「給与が高い」 「月収30万円以上」 「賞与あり」 「退職金あり」 「入社祝い金」 |
0 0 84 0 54 |
「残業なし」 「平日のみ」 「1日4時間以内」 「扶養の範囲内」 |
9 10 0 4 |
「離職率5%以内」 「離職率低い」 「人間関係良好」 「アットホームな職場」 「子育てしやすい」 |
0 0 0 6 0 |
「職場見学OK」 「転勤なし」 「履歴書不要」 |
2 37 39 |
いや~全然ヒットしない(笑)たった条件は2なのに、これはかなり想定外。(ちなみにこの時の静岡市の全求人数は5156)
通常、求職者はこれに更に希望する業種や職種、勤務形態等の条件を選ぶわけだから、ほとんどヒットしないことになる。(実際に試したがそうだった)
結局、まだまだ検索ワードを意識した求人になっていないということであり、逆に言えば、検索ワードを意識した求人にすれば、それだけヒットする同業他社が少ない分、自社の求人に目が留まりやすくなり有利になる。
(ただ、あまりにもヒットしないと、求職者は検索ワードを入力することをあきらめるかもしれないという懸念は残る)
あと自社ホームページへリンクが貼れるようになったため、ますます採用を意識したホームページが重要になってくる。
ほとんどの求人は、自社ホームページのトップ画面にリンクを貼っているようだが、求人ページ画面にリンクした方がよい。
更に全国の求職者にアピールしやすくなったため、例えば社宅やまかない、スカイプ面接などを整備し、遠方から人を確保するアイデアも出てくる。
とまぁそんな感じで、求職者目線に立つことはいろいろな気づきがあり、求人作成においてポイントになる。ネットにつながったことで、それがより可能になった。
そういった企業努力を地道にできる企業とできない企業との「求人格差」「採用格差」「人材格差」が、ますます広がっていくのだろう。