前回同様、海外ボドゲで磨くことができるかもしれないビジネスセンスについて取り上げてみよう。(前回はコチラ)
1 英語力を磨く
グローバル化が進んで、ビジネスの現場で英語を使う機会が増えている。英会話スクールもいいが、海外ボドゲも英語力を上げることに役立つかもしれない。
世界には星の数ほどさまざまなボドゲがあるのだが、そのうち日本語版としてリリースされているのはほんのほんの一部。だから、時として海外から取り寄せることがある。
当然ながら、ルールブックやカード類は英語で表記されている。初めは少し不安だったが、慣れると意外となんとかなるもんだ。
更に、BGG※にアップされているHow to動画やPlaythrough動画を観ることもしばしば。もちろん全て英語。聞き取りはやはり難しいが、直接ネイティブの言葉を聞くことは、特に話すスピードに対する耳のトレーニングになる。
加えて、最近ではBGGのレビューを英語で書いている。これは、想像以上に英語力向上に効果があると実感している。
興味があることに絡めて取り組んだ方が、モチベーションも効果も違ってくる良い例だと思うが、このサイトは、僕にとっていい英語の教材・先生である。
※BGG(ボードゲームギーク)
アメリカの巨大ボドゲサイト。世界中の新旧の作品がほとんど網羅・紹介されていて、データベース的な存在であり、またランキングや動画、ファン同士の交流等、充実した内容により、世界中のボドゲフリークが愛用している。
2 評価力を磨く
人事評価を適切・公正に行うことは非常に難しく、ほとんどの企業でうまくいっていない。
とは言え、少しでも納得性が高まる企業努力は必要だ。
BGGでは、登録すれば前述のレビュー以外にも、各作品について10点満点で評価することができる。
これがなかなか悩ましい。
人事評価よろしく、ここでも「絶対基準」と「相対基準」が出てくる。絶対基準で点数をつけたとしても、他の作品と並べて俯瞰すると、「こっちは8点だから、やっぱこれはもう少し上げて8.5点にしておくか」などと相対評価してしまう。
もちろん個人的な趣味の評価だから、そんなに深刻に考えなくてもいいのだが、評価基準を明確にしないと、人間なんてすぐに簡単にブレるということがうかがい知れる。
ちなみにBGGでは、世界中の人々がつけた評価のアベレージが出ていて、その作品をプレイしたり購入したりする際の参考になる。
3 リーダーシップ力を磨く
組織の成果達成や良好なチームワークには、リーダーのリーダーシップが多分に影響している。
そんなリーダーシップを磨くためにお勧めなのが「協力系」ボドゲ。プレイヤー全員が、文字通り協力してミッション完遂を目指す。
例えば「サンダーバード」。各プレイヤーはサンダーバードの一員となり、次々と起こる災害をレスキューするため、世界中(+宇宙)を駆け回る。レスキューしながら、タイムリミットまでにフット(悪玉)の陰謀を阻止することが勝利の条件。
いかに効率良くうまく立ち回れるかが求められるのだが、その時、リーダーを予め決めておくのがお勧め。リーダーは各プレイヤーの意見を聴きながら、ミッションを達成するには何が最適か考え、最終判断・意思決定を行う。「ヨーロッパは○○さん、火星は○○さんに行ってもらいたい。その間、自分はポッドビークルを作って、次なる災害に備える」みたいな。(スケールでか!)
海外ボドゲは、ビジネスセンスを磨く要素が意外と詰まっている。