上期ボドゲまとめ

今年上期にプレイしたボドゲのうち、特に印象に残った作品を紹介。

クライオ(2021年)

 

少し変わったSFがテーマの中量級ワーカープレイスメント+エリアマジョリティ。

ドローンを使うのが今風(笑)

 

個人ボードを自分好みに仕上げていくエンジンビルドがやたらと楽しい。

他方、メインボードでは結構なインタラクション(陣取り+殴り合い)が繰り広げられる。いいねぇ~こうでなくっちゃ。最近はインタラクションが弱い=ソロ感が強い作品がやたら多いから。

 

ルールはシンプルで初見者でも楽しめる。システム的にはユーロなのだが、アメリカ人デザイナーが今風のユーロゲーを作ると、こうまでシンプルになるのかといった感じで面白い。その分、ゲーマーには物足りないようだが、僕は非常に気に入っている作品。

 

ちなみにBGGサイトでこのデザイナーがソロルールのフィードバックを求めていたので、返信したら返事が来た(笑)

 

Awkward Guests(2016年)

 

ある大富豪の館で起きた密室殺人の犯人を当てる推理もの。スペイン発。

 

何が凄いかって、アプリを使えば3000種類!ものシナリオが楽しめること。約270枚もの情報カードから、シナリオごと指定されたカードをセットアップすればこうなるらしい。まぁ組合せはAIとかでやっているのだろうけど、システム考えた人天才すぎ。(ゲームデザイナーには数学者や教師も結構いる)

 

推理ものは、情報のやりとりをしていく中で、消去法で犯人や動機等を特定していくというのがセオリー。この作品も基本そうなのだが、他の作品と決定的に違うのは「情報間につながりがある」「犯人は嘘をつく」ということ。これにより、プレイヤーはあたかも推理しているような感覚になる。ちなみに、難易度が上がれば共犯者が出てきたりする。

 

今年わざわざ海外から取り寄せ、必死こいて全カード和訳したのだが、この先日本語版が出るらしい…(海外ボドゲあるある)

 

ネメシス(2018年)

 

エイリアンをテーマにしたビッグゲーム。昨年国内で発売され、未だ適正価格をはるかに超えて出回っている。

艦内でアイテム装備したり、エイリアンと対峙しながら、時間内に目的を達成させる。

 

面白いのは「半協力」であること。各プレイヤーは秘密裏に個人目的をもってスタートするのだが、「卵を地球に持ち帰る」「自分だけ脱出する」「左隣のプレイヤーを殺す」といった具合に全員違う。

突然現れたエイリアンに総攻撃だ!としかけたとたん、仲間と思っていたプレイヤーが逃げたり、火炎瓶で火がついた部屋に閉じ込められ殺されるということも…これは疑心暗鬼になりながら友達をなくすゲームだ(笑)やる人を選ぶ。ただ「完全協力モード」もある。

 

フィギアが凄い分、見掛け倒しではと半ば疑いながらやってみた。

なんやかんやあって、結果、仲間がエイリアンと対峙している間に、僕は何とか地球へ脱出成功(結局、仲間は殉職…)。少し大げさに言えば、まるで映画のようなドラマチックなストーリーを体験でき、正直ちょっと感動した。(思わず2回続けてプレイした)

そのテーマ性や運の要素も強いため、好き嫌いは分かれるだろうが、BGGでの噂通り凄い作品だった。単なるパーティーゲームではない。

 

ルール(処理)はめちゃくちゃ細かい。でよく調べたら、デザイナーは何とポーランド人だった。完全にアメリカ人だと思っていたが、これで納得した。

 

ブラス(2007年)

 

産業革命をテーマにしたイギリスの名作、通称「黒ブラス」。

前半は運河の時代、後半は鉄道の時代と盤面が切り替わる。これが実にメリハリが効いていて、システムとテーマをうまく融合させている。

 

手番ではカードを切って、運河や鉄道を敷き産業を発展させていく。資金繰りも重要だ。終始ジリジリした熱いインタラクションが楽しめる。

前半で飛ばすのもいいが、後半に向け前半はあえてしゃがむのが自分流。とは言え、他のプレイヤー次第では計画変更を余儀なくされることもしばしば。あれもしたいこれもしたい、あれも足りないこれも足りない…このジレンマこそ海外ボドゲの真骨頂!

 

ハードルが高そうな印象があるが、ルールは思ったほど複雑でなく、カード運もあるため誰でも楽しめる。

3年ほど前にこの作品の後釜である「白ブラス」が出たのだが、この白ブラスはこの2年間くらい、世界のボドゲランキング(BGG)で3位の座をずっと維持している。(対戦型では実質世界1位)


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