岸田首相が長男を秘書官に起用するという。
いわゆる世襲人事であり、世間から批判が出ている。
でも古くは、江戸時代には既に厳しい身分制度があったことを考えると、(良い悪いは別として)何も驚くことはない。日本に限った話でもない。
会社の場合も世襲人事は当然ある。全く珍しい話ではない。
クライアントを見ても、ほぼほぼ100%、次の代表や役人を選ぶときは身内から選んでいる。
もちろん(一般論として)、世襲により甘ちゃんポンコツ社長が会社をダメにしてしまう例もあるので、後継者選びはちゃんとすべきだが、他方、事業承継問題で世襲したくてもできないケースがあることを考えれば、世襲できるということは実に贅沢な話でもある。
では、なぜ人・会社は世襲するのか?
それは「身内は信用できる」から。「身内に甘い」というのはあくまでも外部の意見。
逆を言えば「身内でなければ信用できない」ということ。
世知辛いが、これが多くの経営者の本音だ。裏切りの歴史である戦国時代を振り返ってみればよく分かる。
世襲人事は人間の性であり、歴史が証明している。