最近、人事制度の相談をいくつかもらっている。
社員の役割や業務が不明瞭だから明確にしたい①とか、現行の評価査定をどう処遇に紐づければいいか②とか、現行のキャリアパス表を見直したいとか。
ニーズやそれぞれの事情はさまざまなので、アドバイスの仕方も色々だ。
例えば①の場合は、社内で議論・検討してもらい、とりあえず職務基準表(役割基準表)を作成してもらうことをゴールとした。
たたき台が完成したら、まず管理職やリーダーに説明し、意見をヒアリングしてブラッシュアップしてもらった。全てをトップダウンで進めるのでなく、なるべく社員を巻き込む。他人事でなく、「自分事」にしてもらうことが大切。
評価については、まだ慣れていないため、いきなり査定して処遇に紐づけることは一番やってはいけない。トライアルという気持ちで、少しずつ慣らしていくことにした。
②の相談は、既存の評価制度は社長の思いが強く反映されていて、かなり細かくきっちりしている。これはこれで素晴らしいシステムだが、ちょっと息が詰まる感じだ。経営する以上、社員を管理することは必要だが、度が過ぎるとモチベーションを下げる要因になる。また、アイデアや自由な発想、主体性が生まれにくいようにも感じた。
例えばもっとスリムにし、個人目標などを取り入れてはとアドバイスした。
どの企業も陥りやすいが、一般的に評価項目が多すぎる。経営者は、あれもこれも評価したがる。気持ちは分かるが、これってテストで満遍なく満点が取れる人を評価する日本の教育方針・システムが元凶では?とよく思う。
組織っていろんな人がいて、それぞれデコボコしているわけで、だからこそお互いが支え合って成り立っているのにねぇ。