先日、クライアントから慌てた様子で電話がきた。
聞けば、一月ほど前に無料求人に申し込んだが、突然請求書が届いた、というもの。
業者へFAXした申込書の一番下には、小さな字で、解約しない限り自動更新となり料金17万円が発生すると書いてあったらしい。
もちろん、そんなことには気づかず、説明も受けていない。悪質だ。
その業者の求人サイトを見たが、何とも怪しい。デザインも素人っぽいし、写真をやたら使い回ししている。
静岡県の求人を見ていると、何と他のクライアントの求人が載っていた。よく見ると、求人担当者が既に3年ほど前に退職した人になっている。
急いでそのクライアントの担当者に電話して確認してみたが、そんなサイトに申し込み・掲載した記憶はないという。
相談をしてきたクライアント担当者へは、取り急ぎ業者へ払わない旨を明確に伝えてもらい、しばらく様子を見ることにした。他方、いつでも弁護士や法律相談を紹介する旨を伝えた。
でも、こういった詐欺まがいなことって、何か法的な対応が可能なのだろうか?
申し込んだ人は、申込書にサインしてしまっているという負い目から、払わなくてはいけないのか?とか、払わないとどうなるのか?といった不安になるのは当然。でも、バカ正直に払うのも納得できない。
調べてみた限り、業者が提供している求人サイトが、およそ求人サイトとしての役割を果たしていない場合は、詐欺や債務不履行により無効にできる可能性があるようだ。
なので一応、先ほどの別のクライアントの求人データを証拠としてスクショで保存しておくことにした。
大手求人サイトが無料掲載のCMをバンバン流している中、小さな求人媒体業者も無料掲載を謳わないとやっていけないのかもしれない。
とは言え、無料という言葉には気を付けよう。無料ほど高くつくものはない。