先日、セミナーで登壇した。
参加者は、三重県内で旅館やホテルを経営されている経営者や支配人。主催はJTB。
旅行の個人消費やインバウンドが増えてきて、5月にはコロナも5類に移行予定という中、今後売上増が期待できる宿泊業界。反面、人手不足はより深刻だ。
自己紹介もほどほどに、まずは昨今の労働法の話から。
時間外50%割増、最賃、同一同一、ジョブ型雇用、70歳就業確保措置、パワハラ防止法、産後パパ育休、副業促進、社保適用拡大、デジタル給与、2024年問題…
今や労働法を知らずして、人材戦略を立てることや人事制度を構築することは難しい。
雇用状況は次第に回復してきている。
昨年の平均有効求人倍率は、1.28倍だった。三重県は平均よりも高い。
また相変わらず転職希望登録者数は増えている。ピンチでもありチャンスだ。
転職のきっかけは賃金だけでない。リクルートの最近のアンケートでは、賃金よりも自分や会社がいかに成長できるかといったことを企業選びに重視している人の方が多い。賃上げが難しい企業は、そういった付加価値が必要になる。
続いて効果的な求人について。
まずはターゲティングして入社するメリットを伝えよう。人はメリットを感じないと人は積極的に動かない。
エントリーするハードルを下げるのも大切。例えば、職場見学や週末に面接したり、転職希望者がエントリーしやすい工夫をする。
若年者には成長を伝えよう。入社してどのようにキャリア形成できるかを可視化し伝える。何のために働くか、自社は存在するか?意識の高い人材は、そういったことを意識している。
ネットは自社のHPを活用しよう。採用ページの構成を整えたり、検索ワードを意識する。動画活用も効果的。
最後に「いい会社」の紹介。
世の中には信じられないくらいのいい会社がある。
いい会社は、理念経営、家族経営、業績オープン、社員プロジェクト活動、表彰制度、休暇が取りやすい職場、経営者の本気など共通することがいくつかある。
そういったいい会社は、ほっといても人が集まる。いや、それ以前に人が辞めないから採用する必要もない。最強の求人だ。
セミナー後、主催者の方から『(参加者から)「現状抱えている問題にそくした内容で、今後の取り組み方を今一度見直す良い機会になった」という声を頂戴している』といったコメントを頂いた。
是非、今後の人材採用定着にお役に立てていただけたらと思います。
ご参加いただいた皆様、JTB様、ありがとうございました!