会社や職場には、それぞれ職場風土がある。
職場風土を醸成する要素はいろいろあるが、その職場のリーダーや経営者の日頃の言動や考え方が最たるものだろう。
例えば、部下の権利意識や自己主張がやたらと高くトラブルや相談事案が続く職場は、日頃から上司の言動や対応に問題があるかもしれない。
例えば、都度適切な注意指導をしなかったり、その場その場の対応で一貫性がなかったり。そりゃ組織が緩くなり乱れていくのは当然。
僕はよく経営者やリーダーに対して、「部下がトラブルを起こした場合は、就業規則にのっとり、客観的に判断・対応することが大切。決して感情的に判断しないこと」と伝えている。
経営者やリーダーが常にそのような態度をどの部下に対してもしていれば、部下はきっとこう思うはずだ。
「この人は自分の感情や都合で判断しない人だ。誰に対しても平等に接する人だ」と。
この積み重ねが部下からの信頼を得ていく。
今は何か言えばすぐにパワハラだ、セクハラだと言われるので、上司は部下に対して注意指導することが億劫になっている。
でも就業規則を介して客観的に判断・対応すれば、上司は悪者にならない(なりにくい)。
何かトラブルがあっても就業規則の存在自体を忘れている経営者やリーダーは案外多いが、健全な職場風土を醸成するためには、経営者やリーダーが上手く就業規則を活用することが賢いやり方だ。