最近、「人権」という言葉を目にする機会が増えた。
社労士と人権といったテーマのセミナー(研修?)の案内が来たり、例のジャニーズ問題だったりと。
人権と聞いて連想するのは、例えば
・強制労働
(労基法第5条:使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない)
・パワハラ(人格否定や名誉棄損行為)
・外国人労働者の不当拘束
あとは個人的には、何と言っても人種差別。
4年前、ブルースツアーでアメリカミシシッピー州へ行ったとき、黒人差別について考えさせられた。
音楽のルーツであるブルースは、白人が運営するプランテーションで働きながら黒人が歌ったワークソングが元となっている。日常の悲しみや不満を特定のリズムとコード進行、スケールにのせて歌ったのがブルースだ。
やがてそれがR&Bになり、ソウルになり、ファンクになり、ディスコになり、ブラックコンテンポラリーになり、ラップになり、或いは白人のカントリーと融合してロックが生まれ…(おっと、洋楽の話になると止まらなくなる)
いずれにせよ、今我々が聴ける音楽は黒人差別の歴史の上にあるのだ。
また、メンフィスにある「ロレインモーテル」は衝撃的だった。
ルーサーキング牧師が1968年に白人に射殺されたモーテルだが、今はそっくりそのまま公民権運動のミュージアムになっている。
詳細は省くが、あの重々しい雰囲気・気分は未だ忘れられない。
人権というと日本人には少し大袈裟な話に聞こえるかもしれないが、人権に対する認識や対策は世界と比較するとかなり遅延していると思う。
外国人労働者やインバウンドを目にすることが珍しくなくなってきた今、グローバルスタンダードで考える習慣が日本には必要だと思う。