助成金は水物

補助金の申請支援をしていた大阪のコンサル会社が破産した。

この会社は、事業再構築補助金などの申請支援で急成長し、社員も増員し事業拡大していた矢先、最近になって国の方針が一変、審査が厳格化され決定までの時間をかなり要するようになり、その結果、顧客への債務が雪だるま式に増大していったという。

 

この話を聴いて思い出したのが、昨年、当該補助金を外部専門家のサポートを受けて申請したクライアントがあったのだが、審査に通らなかった。社長は、審査が急に厳格化したのが大きな理由だと言っていた。更にこの外部専門家も初めて通らなかったらしいとも。

 

僕ら社労士は仕事柄、厚労省の助成金の申請代行を行うことがあるが、この助成金も昨年くらいから審査が厳しくなっている印象が強い。

恐らく、雇調金のザル給付がトリガーになっていると思われるが、コロナが落ち着いたタイミングを見計らって、国は一気に方針を変えてきた感じだ。

 

 

僕は「助成金は水物」といつも思っている。

 

財源は企業や労働者が払っている雇用保険料だし、企業は、活用できるものは活用すればよいと思っているが、他方、あまりそれに頼っちゃいかんとも思っている。水物だから、いつどうなるかは分からないからだ。

だから当所は、助成金で身を売るようなことはしない。よくある助成金を絡めたセミナーや営業は一切しないし、したことがない。

 

冒頭のコンサル会社は、そんな考え方は一切なかったのだろう。あまりにも補助金に頼り過ぎた。

助成金は水物なのだ。


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