兵庫県知事のパワハラ疑惑など、相変わらずパワハラの話題が事欠かない。
現在、パワハラ防止法(正確には「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」、略して「労働施策総合推進法」という。長!)では、パワハラが定義化され、企業に一定のパワハラ対策・対応が義務付けられている。
とは言え、いくら法整備されたからといって、パワハラの境界線問題(どこまでセーフでどこからアウトか?)は、宇宙の果てはどこまでか?という議論と同じで、結論が見えない。
この永遠の解けない境界線問題の他、パワハラには他にも困った問題がある。
それは「本人に自覚がない」ことが多いこと。
例えば権力をもつ人間ほど、自分のパワハラに気づきにくい可能性がある。
それは周囲の人間が注意できないし、「自分は偉いんだ」「人は何でも自分の言うことを聴く」と勘違いしやすいから、ますます周りが見えなくなる。まぁ早い話が裸の王様ね。
そんな自覚症状のない人への最善策がある。
それは「録音(録画)して本人に聞かせる(見せる)」こと。
誰しも経験があると思うが、自分の声を録音して聞いてみると、全然想像していた声と違っていて驚く。でもその声は普段の(本当の)声に他ならない。
パワハラも然りで、普段の自分の言動を客観視させることが、本人に気づかせる有効手段になる。
先の県知事についても、本人がパワハラを自覚していない可能性がある。恐らく今後、数多くの録音・録画データが公開されるのではと思うが、そこでようやく気付くのだろう。