第三の男、第三のビール、そして…第三の解雇。
何の話かと言うと、会社が社員を解雇した場合の雇用保険の離職理由は、通常は普通解雇か重責解雇（≒懲戒解雇）になるのだが、もう一つ謎の解雇があることを最近知ったという話。
先日、クライアントが問題社員を解雇したのだが、その内容から懲戒解雇（雇用保険上は重責解雇）にて離職票を作成した。
その後、ハローワークからエビデンスを提出するよう色々指示され対応したのだが、ようやく先日、手続き完了のアナウンスと共に送られてきた離職票には「就業規則の定めによる解雇」という謎の離職理由が付されていた。
ハローワークによると、今回の件は懲戒解雇とまでは言えず、このような離職理由になったとのことだった。
更に当該離職理由の場合は、会社はいわゆる雇用保険関係の助成金のペナルティは一切受けず、加えて離職者も給付制限は無くなるということだった。
言ってみれば両者ペナルティを受けない、自己都合と会社都合の中間のような折衷案的措置で、初めて知ったし驚いた。
ハローワークとして、普通解雇か重責解雇かの判断が難しいケースやトラブル（離職者が「不当解雇だ」と騒ぎ立てる）を避けたいようなケースに備えての措置なのだろうか。
解雇なのに会社都合でないという第三の解雇。何とも謎な措置だ。