マイナ保険証移行の話。
今までの青い保険証(協会けんぽ)は来年12月1日まで使用できるが、今年12月2日以降は新規発行されない。今後は「資格確認書」かマイナ保険証での受診となる。
現行の被保険者やその被扶養者の資格確認書は、来年の9~11月頃に協会けんぽから送られる予定だ。但しマイナ保険証登録している人の分は送られない。
今後医療機関において何を提示すればよいか、人・医療機関・医療方法により異なってくる。
簡単に言えば、マイナンバーカードを持っていない場合やマイナ保険証登録していない場合は「資格確認書」を提示することになり、そうでなければマイナ保険証を提示することになる。更にマイナ保険証登録していても端末エラーを起こしたり、そもそも端末が使用できなければマイナ保険証と「資格情報のお知らせ」の両方を提示する必要がある。
資格情報のお知らせは、既に数ヵ月前に協会けんぽから各事業所宛に郵送されているが、何の前触れもなく突然届いた感があり、届いたことが曖昧なクライアントが実に多い。更に資格確認書と名称が似ていて混乱する。このネーミングのセンスのなさ。
国保はまた少し違う。
現在の国保保険証は来年7月末まで使用できる。来年の更新時期になれば、マイナ保険証登録していれば資格情報のお知らせ、そうでなければ資格確認書が発行される。同様に健康保険加入の人が資格喪失し国保に加入したら、やはりマイナ保険証登録の有無に応じて資格情報のお知らせか資格確認書が発行される。
こういった話をクライアントにしても、驚くことにほとんどの方がよく理解していない。しばらくは、医療機関で一体自分は何を提示すればよいか混乱することは明白だ。
企業や僕ら社労士も余分な手続き(資格確認書の有無の確認や回収等)が増える。
ただでさえ人手不足の中、余分な仕事を増やすのはホント勘弁して欲しい。
資格確認書やら資格情報のお知らせやら、その莫大な無駄なコストや労力を考えると今回の措置は一体誰得なん?しかも資格確認書は令和11年10月末まで使用でき、協会けんぽに確認したところ、その後も更新できるかもしれないという。
医療のデジタル化は大いに結構、やるなら一気にやってくれ。
混迷のマイナ保険証、一体国はどうしたいのだろうか?