厚労省がいわゆる106万円の壁を撤廃する案を出した。
他方、130万円の壁(扶養年収要件)は継続する方針のようだ。今や民意はどこ吹く風で、官僚が政策を牛耳っている感が強い。
いくら103万円の壁や106万円の壁を撤廃したところで、結局①20時間の壁(現在、厚生年金被保険者数が51人以上の企業)と②130万円の壁は残ることになり、残念ながら就業調整の問題は根本的に解決されない。(①の壁を超えると自ら社保に加入し、②を超えると扶養に入れないため、結局これを意識して就業調整することになる)
就業調整する人の手取り(年収や時給)はどうだろうか。
・最低年収…1034円(本県最賃)×19時間×52週≒102万円
・最高時給…130万円÷(19時間×52時間)≒1,315円
結局、就業調整する人は1,315円を超える時給はNGとなり、手取りなんてたいして増えない。
20時間の壁と130万円の壁。人手不足の中、本当にこの壁を残すことがよいのか、よく考えて欲しいものだ。